テクノロジー
「アモーダル・サスペンション」はコンピュータのネットワークにより構築されており、ユーザーのリクエストを到着順に処理していきます。下記のような様々なテクノロジーが関わっています。
ユーザーはファイアウォールに隠れているLinux/Apacheボックスにあるwww.amodal.netを起動します。サーバはperl言語とshell言語でプログラムされたキュー(列)を作り、ページやアプレットを供給し、ビデオを取り次ぎ、参加者にメールを送ります。プロジェクトのトップページはブラウザの種類を検索し、携帯電話のユーザーには専用サイトを提供します。
ウェブ・インターフェイスを使ってメッセージを送受信するには、ユーザーはJavaアプレットをダウンロードするだけでよく、大半のプラットフォームで、プラグインなしでVRMLのリアルタイム3D映像を見ることが出来ます。仮想空間はマドリッドのアーキメディア社によりモデルが作成され、エドモントンのAPR社がプログラムしたアプレットを使用しています。アプレットをロードすれば常時サーバに接続されているので、実際にまさに山口での光の状態をビジュアル化したものが見られます。この絶え間ない情報パケットは約2KB/sの帯域を利用し、アプレットの一番上で使用状況の統計をアップデートします。
参加者がメッセージを送ると、サーバが受信し、それを一連の光の点滅に変えるようにコード化するPCに送ります。コード化は、英語と日本語の文字の使用頻度を統計学的に配布することによって行われます。文字の頻度が高ければ高いほど、光は明るく輝きます。言葉と言葉の合間は暗くなります。私たちがコード化に使った統計を知りたい時は、参照してください(英語の場合)。漢字の場合は、平仮名の場合はです。このようにコード化することにより、各サーチライトのサーボ制御の遮光板を使って1秒間にローマ字約4字と日本語約2字を光で放つことが出来ます。
メッセージはPCによって制御されながら、ランダムにサーチライトからサーチライトへ飛びかいます。メッセージが跳ね返る度に光と光の接点は高くなってきます。接続に時間の要素が加わるため、メッセージが古くなればなるほど、地上にいる人々から遠ざかって行きます。サーチライトは20個のシンクロライトSX7Kで7kWクセノン電球を持ち、光は平行均一です。伝統的な測量方法で3Dに調整されており、DMXを通して制御されています。
メッセージが送られるとメインサーバは指定された受信者にメールで知らせます。誰か他の人がそのメッセージをキャッチすると、送り手と受け手の両方に通知されます。メッセージは読まれるとすぐ空から消えてプロジェクト・ログに加えられます。そのログは、100件の記録を同時に表示出来るウェブサイト上の3D世界で見ることができます。さらにすべてのプロジェクトの記録を検索して見ることも出来ます。
特別の3Dアプレットが、メディアセンターにある「アクセスポッド」のために開発され、キャッチしたメッセージはライブの光のシミュレーションと共に、大きくディスプレイされます。山口では6,000ルーメンのプロジェクターがYCAMの建物の正面に映し出します。
IBM社の双方向自動翻訳エンジンがすべてのメッセージの英語版と日本語版を提供します。英語アプレットの場合は漢字照合表を作りましたから、OSが日本語に対応していない場合、システムがそのメッセージの発音をアルファベットで表示させます。
携帯電話でメッセージを送受信出来るように、サーバの CGI スクリプトを起動する、フォームを利用した携帯電話専用のページが作られました。
ビデオアプレットは観客が山口の様子をリアルタイムで見られるようにプログラムされました。アプレットは、YCAM の周囲に設置され、有線および無線 LAN でネットワーク接続された8台のパナソニックのウェブカメラからの映像を表示します。映像には、 C 言語で作られたカスタムアプリケーションによって、メッセージが重ね合わされます。
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